Xcode 26のCodingAssistantを試した
WWDC 2025でXcodeにChatGPTが統合されて自然言語で指示するとSwift書いてくれるというアナウンスがあったので使ってみました。内部の設定ファイルにCodingAssistantという名前がついていたのでそう呼びます。

前提条件
Xcode 26を使うために、macOS 26 betaにあげる必要があります。

利用イメージ
Cursorのようにチャットで指示をするとエディタに変更が反映されます。ここは特に見所はありません。

ChatGPTの利用
サインアップなしでChatGPT(OpenAI)のAPIが使えます。ただし、コード生成するモデルは選べません。自分のChatGPTアカウントでログインすると回数制限が緩和されます。
以降はドキュメントに記載されていない項目を含むので非公開とします
Internet Hosted
ChatGPT以外に追加でモデルを設定できます。Internet HostedとLocally Hostedの2種類が選択できます。
Internet Hostedにはホスト名とAPIトークンが設定できます。ドキュメントには載っていませんでしたが、http://localhost:11343 でOllamaの設定を取り込んでくれました。AnthropicsのAPIがBYOKできることはキーノートで言及されていました。おそらくChatCompletionAPIさえ動けばOpenRouterだろうがなんでもいけそうです。
Locally Hosted
Locally Hostedはportのみ設定可能で、単にホスト名が暗黙でlocalhostになります。11343を指定するとOllamaが動きました。なのでHTTP前提と思われます。Apple独自モデル形式をローカルで利用する機能ではありません。
設定ファイル
~/Library/Developer/Xcode/UserData/CodingAssistant/ 以下にプロジェクトごとの設定があります。Xcodeから設定した値が入っていました。
TIPS:古い設定が消えない時
rm ~/Library/Preferences/com.apple.dt.Xcode.plist で消します。上記のCodingAssistant/のプレーンテキスト設定を消しても本体向けのバイナリ設定ファイルに残ってます。サバンナではよくあること。
GitHub Copilot for XcodeのAgentとの違い
GitHub CopilotはXcode拡張の制約内でがんばって実装しています。ウィンドウが分離してるけどXPCで統合っぽく見せてます。

一方、CodingAssistantはXcodeの一等地であるCmd-0のパネルに住を構えます。ズルッ
しかしGitHub Copilot for Xcodeはコマンド実行などもしてくれるので、今のところCodingAssistantの上位互換な機能を提供できています。
システムプロンプトと内部ツール定義
Chat Completion API自作のテクを使い調べました。

システムプロンプトは素朴なプレーンテキストが使われています。XMLマークアップとか、MCPなどはありません。なのでどんなLLMでも動きそうです、Tool呼び出し対応していないモデルも含め。筆者はGemma3:4bでも試しましたがコード編集をしてくれました。
プロンプトの内容としては、今開いてるファイルの中身を送信して「ユーザーの指示にしたがってMarkdown内にソースコードを提示してください」とリクエストする仕組みになっています。あとはそれを受け取ったXcode内部実装が気合いでパースしてファイルシステムに反映していました。
総評としては、このシステムプロンプトが簡易的な仕組みになっていることが重要で、ここが変わらない限りはツール呼び出し連携が実現しないので、高度な自立性を持ったコーディングエージェントになることはないでしょう。