Copilot ChatのAgentモードでCerebrasのQwen3 Coderを使う
GitHub Copilot Chatには「Bring Your Own Key (BYOK)」機能があり、OpenAIやAnthropic、OpenRouter、Groq、 Ollamaなど様々なプロバイダーのモデルを使用できます。

しかし、私が利用したいCerebrasのAPIサポートはまだ公式には含まれていません。
幸いなことに、Copilot ChatのVS Code拡張機能のソースコードが公開されているため、自分でプロバイダーを追加することができます。今回は、CerebrasプロバイダーをCopilot Chatに追加し、実際に動作させることができました。
これは将来的にはより汎用的な「Make adding other OpenAI-Compatible providers possible #38」で解決するでしょう。それはまだ開発中です。
Cerebrasプロバイダーの実装
実装は非常にシンプルで、既存のBaseOpenAICompatibleLMProvider
を継承することで実現できました。Cerebrasは、OpenAI互換のAPIを提供しているため、このアプローチが可能でした。
以下のブランチに公開してあります。
対応モデル
追加したCerebrasプロバイダーでは、以下のモデルをサポートしています:
- Qwen 3 235B A22B Instruct
- Qwen 3 Coder 480B
特にQwen 3 Coder 480Bは、最近追加されたコーディング特化モデルとして優れた性能を発揮します。

以下のモデルは適切なパラメータが不明なため有効になっていません。
- Qwen 3 32B
- Llama 3.1 8B
- Llama 4 Scout 17B 16E Instruct
- Llama 4 Maverick 17B 128E Instruct
以下の思考プロセスのモデルはCopilotのBYOKでは動作しません。
- Qwen 3 235B A22B Thinking
以下のモデルはToolsに対応していません。
- Llama 3.3 70B
最新のモデル一覧は「GET https://api.cerebras.ai/v1/models」から取得できます。
実装の詳細
主な変更点は以下の3つです:
- package.json: Cerebrasプロバイダーの定義を追加(VS Codeのメニューに追加するため)
- byokContribution.ts: CerebrasLMProviderをインスタンス化してプロバイダーとして登録
- cerebrasProvider.ts: 新規ファイルとして、Cerebrasプロバイダーの実装を追加
APIエンドポイントは https://api.cerebras.ai/v1
を使用し、認証にはグローバルAPIキーを使用します。
使用方法
- 私のブランチをチェックアウトする
- 上記の変更が適用されていることを確認する
- 拡張機能をビルド(
npm run package
) - 生成された.vsixファイルをVS Codeにインストール
- Copilot ChatのBYOK設定からCerebrasを選択し、APIキーを設定(APIキーはCerebrasのサイトで取得できます)
git clone https://github.com/laiso/vscode-copilot-chat.git
cd vscode-copilot-chat
git checkout cerebras
npm install
npm run build
npm run package



動作確認
実際に試してみたところ、Qwen 3 CoderのモデルはCopilotのAgentでもよく動作しています。
Cerebrasは、最近「Cerebras Code Pro」と「Code Max」のサブスクリプションを発表しました。これらのプランは、制限付き定額料金でQwen3-Coderへのアクセスを提供します。
Introducing Cerebras Code(cerebras.ai)
注意点としてはCerebrasのモデルはテキストのみ対応していますです。画像の入力には対応していません。