#15: Cursor Router、court問題、Bun v1.4

今回は、Cursor Router、Opus 4.8 の court 問題、Bun v1.4 の Node.js 互換性を先に扱います。続いてその他の話題として、OpenAI のモデルによる Hugging Face 侵入、Anthropic の AI-native SDLC、Notion as code、OpenWorker、Cognition の Poke 買収、Ling-3.0-flash などを見ます。

Cursor Router

CursorがCursor Routerを発表しました。各リクエストの内容を分類し、フロンティアモデルと低コストモデルへ自動的に振り分けるクラシファイアで、60万件超の実リクエストで学習し、数百万リクエスト規模のA/Bテストを経ています。提供対象はTeams/Enterpriseプランで、モデルピッカーで「Auto」を選ぶと動作します。

見出しに出ている削減幅は「フロンティア品質の結果を60%低いコストで」です。早期アクセスの実測として挙がっているのは、数千ユーザーを抱える大口3アカウントの30〜50%削減で、比較対象は全リクエストをOpus 4.8へ流した場合です。1コミットあたりのコスト例も出ています。Intelligenceモードが6.76ドル(約1,100円)に対し単一のFable 5が12.69ドル(約2,100円)、Balanceモードが4.63ドル(約800円)に対し単一のOpus 4.8が7.34ドル(約1,200円)です(1ドル163.9円換算、以下同)。管理者はチーム単位で使えるモデルを制限し、既定の最適化モードをIntelligence、Balance、Costから選べます。

発表直後には、request単位でモデルを振り分ける方式そのものは小さな利得はあっても根本的に欠陥だ、という反論も注目を集めました(Kun Chen)。

似た狙いの製品には、Sakana AIが6月に公開したSakana Fuguがあります。こちらは複数モデルのプールを内部でオーケストレーションする単一のAPIで、プール構成とルーティングを非公開にしたまま、単一ベンダーへの依存を避けると掲げています。Cursor RouterがIDEの中でコストを最適化するのに対し、Fuguはアプリが叩くAPIそのものを置き換えます。

Opus 4.8のcourt問題

Claude CodeでOpus 4.8を使うと、ツール呼び出しが崩れて「court」という文字列を無限ループで吐き出し、トークンを大量に消費する不具合が7月に広く報告されました。GitHubには「court」の無限ループを扱う #68740(日本語でのLaTeX編集セッションで再現)、不正な tool_use ブロックを繰り返す #63604、ツール呼び出しのパース失敗 #64658 が上がっています。いずれも7月24日時点で open のままで、後者2件は duplicate ラベルが付くだけでAnthropicからの返答はありません。