『LLMのプロンプトエンジニアリング』を読んだ

最近日本語翻訳が発売された書籍『LLMのプロンプトエンジニアリング ―GitHub Copilotを生んだ開発者が教える生成AIアプリケーション開発』を読みました。その感想です。 LLMのプロンプトエンジニアリングLLMのポテンシャルを最大限活かし、期待通りの精度の高いアウトプットを引き出すためには、LLMの能力や特性を正しく評価、把握し、綿密な設計に基づいたプロンプトを組み立てることが必要です。本書では、まずLLMを理解することから始め、その上で、プロンプトにはどんなことを組み込み、どのような構造にすべきか、本来の意味での「プロンプトエンジニアリング」を行う方法を説明しています。著者たちはGitHub Copilotの開発者であり、その実装過程で得られた貴重な知見や、評価手法、設計上の判断など、通常は表に出てこない開発の裏側も詳しく解説されています。AIアプリケーション開発の実際を知りたい開発者はもちろん、生成AIの可能性と限界を理解したいユーザーにとっても、示唆に富む内容となっています。O'Reilly logoJohn Berryman、

エディタ型からCLI型・自律型へと多様化するコーディングエージェント

はじめに:コーディングエージェントの新たな分類 今年初めに筆者が投稿した「ClineとAIコーディングツールの現状」ではAIコーディングツールを「コード補完」「チャットアシスタント」「コーディングエージェント」の3つに分類しました。しかし現在では「エージェント」が包括的な概念となり、この区別の必要性が薄れています。 さらに現在は役割や機能ではなく * コーディングエージェントがどこまで自律的に開発プロセスに関与するのか * 開発タスクが実行される環境はどこか * ユーザーとの対話インターフェイス が本質的な違いになってきました。 本記事では、こうした変化を踏まえて解説します。 本記事の分類について 「AI Agents Are Here. What Now?」ではAIエージェントの重要な特性の一つとして「自律性(autonomy)」が挙げられています。「自律的(agentic)

【今週の話題】CursorのBackground Agents (Preview)が開始

この機能は、Cursor社がホストするリモートの仮想マシン(Ubuntu VM)上で動作するコーディングエージェントです。Cursor版Devinといえます。 Cursor – Background AgentsHow to use background agents toi parallelize your work.Cursor Background Agentsが編集するコードは、実行時にGitHubからクローンしたものです。そのため、ローカルのソースコードを編集しても、Background Agents側には一切反映されません。Cursorの親ウィンドウ内に、リモート専用のCursor子ウィンドウが開き、これを複数同時に立ち上げることができます。 利用方法 まず、Cursorのバージョンを0.50以上にアップデートする必要があります。次に、

【今週の話題】DevinのCognition AIからDeepWikiがリリース、非公式MCPサーバーやOSS版クローンも登場

Cognition AIが、GitHubリポジトリのURLを入力するだけで、コードベースをAIが自動で解析し、GitHub Wikiでホストされているような形式のドキュメントとして生成する新ツール「DeepWiki」をリリースしました。 DeepWiki | AI documentation you can talk to, for every repoDeepWiki provides up-to-date documentation you can talk to, for every repo in the world.