「みんな! マカレナやろうぜ!」
サイクロン猿橋『ときめきヒルズ高校白書』
大塚英志の『物語の体操』という本があって、その中でスポーツやっている人が筋力トレーニングをするように、創作文を書きたい人は頭のトレーニングが必要だ、という事を言っていて。そこで、例に出したのがこのタロットカードを使って物語の構想・あらすじ、所謂プロットを考える練習です。俺は別に作家志望でも作家志望志望でもないんだけど、やっているうちにヘタをしたら頭が良くなるんじゃねーか(東大入れるんじゃねーか)という淡い希望があるので実践してみることにした。継続的に行なって、果てははてなキーワードクラブにしてみんなでマカレナしようと企んでいる。
やり方
援助者 | |||
主人公の過去 | 主人公の現在 | 主人公の近い未来 | 結末(目的) |
敵対者 |
の基本配置にそれぞれ、「勇気」「慈愛」「調和」「節度」などと書かれたタロットカードを当てはめていき、それに沿ったプロットを作成してゆくというもの。タロットの向きが上下逆さまの時は逆の意味を示すものとなる。
なんというか、雑文祭の「縛り」みたいなものだと思ってもらえばいい。
で、タロットカードは実際に作るのか、っていうとありがたいことにこの遊びに使うスクリプトを公開してくれているサイトがあるのでそれを使う。
どういうものかピンとこない場合は「これまで作成されたプロット」に実践した人たちの投稿があるので見てもらうといい。
俺が今まで作ったもの
プロット#1
節度 | |||
調和 | 公式(逆) | (忘れた) | 意志 |
至誠(逆) |
僕のアタマ中はかつてないぐらいにイイ具合にイっていた(主人公の過去:調和)しかし、道路沿いで拾った松ぼっくりを謝って食べてしまったことにより、僕のアタマはよりイイ具合になってしまった。ああ、前までのイイ具合が丁度良かったというのに。(主人公の現在:公式(逆))だが、胃の中へ落ち消化されたと思った松ぼっくりはうねうねと芽を伸ばし、丁度僕の身体の中にひとつの松の木を生やした。(援助者:節度)とてもイイ具合だ。少し、動く度にちくちく身体の内側が傷むけど。(敵対者:至誠(逆))あまり動くと良くないから、僕は一旦布団に入った後、思い立って植木鉢の中に入った。これからは盆栽として生きよう。(結末(目的):意志)
プロット#2
節度(逆) | |||
治癒 | 理性(逆) | 善良 | (忘れた) |
解放 |
笹島さんが「ホイミ」と言うと、僕のひざの傷口がみるみるうちに治ってゆく(主人公の過去:治癒)。何が起こったのか全く理解できるはずもなくただあわてふためく僕(主人公の現在:理性-逆)。なんと笹島さんはファミコンの世界を現実へ持ち込んでしまったのだ。
しかし偶然その現場を目撃した、いじめっ子のモリライモに目を付けられてしまった。(敵対者:解放)
(略)
「世の中にはね、不思議な事なんて何もないんですよ、」
僕は京極亭おじさんの所へ相談へ行った。京極亭おじさんはその名のとうり、ドヤ街の京極亭という名の定食屋でいつも素うどんをすすっているおじさんだ。(援護者:節度-逆)
(略)
かくして東村山は救われたのであった。
これからは盆栽として生きてゆこう(主人公の近い未来:善良)
プロット#3(失敗)
(忘れた) | |||
(忘れた) | (忘れた) | (忘れた) | (忘れた) |
(忘れた) |
「えー。 本日のアイデアミーティングですが……
――ちょっと今から皆さんに殺し合いをしてもらおうとおもいます」
(ガボッ)
右隣に座ってニコニコしていた男がコルトガバメントを懐から取り出すのと同時に室内に緊張が走る
(略)
(ゴゴゴゴゴ)
「これは……ポータル!? 完成していたのか!」
(略)
「アデューだぜ」
ゴンドウはアイアンメイデンのフタを蹴閉じる。断末魔の叫びは側にいた犬の鳴き声にかき消された。
「あおーん(これからは盆栽として生きるか)」
僕はmp3ファイルを停止し、ほてなを退会した。
プロット#4
勇気(逆) | |||
創造(逆) | 秩序(逆) | 結合 | 幸福(逆) |
善良 |
博幸はどこにでも居るなんの取り柄もない高校生だった。(主人公の過去:創造-逆)。昨年母が他界し、研究者の父は南米へ長期の出張。一人っ子の博幸は現在、家族の居なくなった自宅で一人暮らしをしている。(主人公の現在:秩序-逆)
ある日、幼馴染みの望子にあれこれ過去にトラウマがあった事が発覚したりしてなんか死にそうになっていた。(援助者:勇気-逆)
望子の父が妙な宗教へ嵌ってカイロプラティクで人間が神に進化するようなことを言って望子をさらっていった。(敵対者:善良)
前世が平賀源内であった博幸は何らかの電気系の凄い技を発動して、望子の父と教祖・ハセガワを焼いた。
なんだかんだで傷ついた望子を連れて道玄坂のモーテルへ。(主人公の未来:結合)
桜の並木道を二人より沿い歩きながら博幸は望子へプロポーズをしたのであった。
〜fin〜
僕はバリュースターの電源を引っこ抜いて、18禁ADV『ばみゅーだ★トライアングル』を強制終了した。
明日こそ死のう……(結末:幸福-逆)
プロット#5(失敗)
(忘れた) | |||
(忘れた) | (忘れた) | (忘れた) | (忘れた) |
(忘れた) |
あるところにおじいさんとおばあさんが住んでおったそうな。ある日おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行き。夕刻、おじいさんが先に帰宅しおばあさんを帰りを待っていると、おばあさんはそれは大きな大きな桃を抱えて帰ってきたそうな。「この中から赤子の泣き声が聞こえるんじゃ」「ほーか、おめ、ばばあ頭いったか。その桃は?どこでギった。」「ちゃうわぼけ。川上から流れてきたんじゃ」「はいはい」「つーこてゃ、何もんかが桃に赤子詰め込んで流したんじゃ」「んにゃ馬鹿な事あるきゃぼけ。そもそもそんなでかい桃見たことねーで。それに、桃に切れ目もない、どーやって中を空洞にして赤子入れてとじたんじゃ」「ほやな。とりあえずキーワードは『密室』じゃ。どうやって犯人はこの桃を切らずに赤子を桃の密室へ入れることができたのか……」「おめぇくだらん小説の読み過ぎじゃ」
「(ホギャーホャー)」
巨大桃は研究所へ送られ、「アタック・オブ・ザ・キラーピーチ」という見出しで東スポの三面を飾った。
雑感
すごく難しい。というか失敗ってありえない。なんで失敗するのかよく分からんし。とりあえず、ルールにのっとって進める事からはじめないといけないのであろう……