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森博嗣『すべてがFになる』


孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季。彼女の部屋からウエディング・ドレスをまとい両手両足を切断された死体が現れた。偶然、島を訪れていたN大助教授・犀川創平と女子学生・西之園萌絵が、この不可思議な密室殺人に挑む。新しい形の本格ミステリィ登場。

プロアクションリプレイで密室を完全無効化

やっと読めた理系ミステリの殿堂。今頃読んでも衝撃度とか目新しさとかは感じられないかもしれないけど、こんなとんでもないモノが10年近くも前に書かれていたとは。同郷なこともあって森先生にはなんだか親近感が湧くなぁ。そしてこの人はキャラ作りがうまい。作中のキャラだけじゃなくて、兼業作家・森博嗣自身のキャラ作りも(自己演出)。どのような発言、作品を書けばどのような印象を与えるか。この作品だけの事じゃなくてエッセイ、ウェブサイト上のテキストも含めての印象。主人公・犀川の「客観視に秀でている」という設定があるが、これは自身から来てるのかな。この能力は、カリスマや萌えキャラを作る上では必要不可欠。
理系ミステリといってもそんなに難しい言葉が頻発してきたりして専門的な内容ってわけでもない、なんのスキルも持たない俺でも分かるレベルで読み安め。SF映画風のシーンや死体発見シーンも凄いけど、作品の見どころっつか、メインはやっぱり主人公S&Mのちちくりあいだろ。そして、繊細な文系青年が憧れそうなおにーさん像や、気弱な文系中年が好みそうなオンナのコ像がセリフからにじみてきてるのはさすがなり。最近の若い作家には真似できねーぜ。
【3】

すべてがFになる (講談社文庫)

すべてがFになる (講談社文庫)

ゲーム化してんかよ

すべてがFになる?THE PERFECT INSIDER

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