『鮫肌男と桃尻女』『PARTY7』他、石井克人の作品は何となく見ている気がする。あ、小津安二郎の『お茶漬けの味』はもちろん見てません。似非映画オタクなので。
ストーリー
春野家の家族は皆、他人には言えないモヤモヤを心に抱えている。内気な長男、ハジメ(佐藤貴広)は転校生のアオイ(土屋アンナ)に一目ぼれ。妹、幸子(坂野真弥)の葛藤は、ときどき巨大な分身が勝手に出現することだった。専業主婦の母親、美子(手塚理美)は、アニメーターにい現場復帰するため奮闘中。父ノブオ(三浦友和)はそんな妻に取り残された感じの片田舎の催眠治療士。いつも自由な変人オジイ、アキラ(我衆院達也)。元カノにヒトコト言えずに、橋の上を行ったり来たりの叔父さんアヤノ(浅野忠信)。皆どこかヘン、だけど愛おしい春野一家のピースな物語!
お腹いっぱい、二言三言では語り尽くせない映画
あんま興味なかったんだけど予告編で「山よ」を聞いて以来見たくてしょうがなかった。あれ最高、振り付けとか。あ、我衆院の「アキラ」って役名は「若人アキラ」のアキラか。
美しい田園風景といえば、『リリイ・シュシュのすべて』なんかでもロケ地は同じ栃木の辺らしいんだけど、東京人は北関東を全土こんなんだと思っているような気がするルサンチメン。
メインの面子から端役まで印象に残る映画。特に、ええ声で「山よ」や「三角定規なの」を熱唱するオジイ(元アニメーター)や、アンガールズみたいな喋り方をするオタク(コス)2人組、ヤクザの幽霊を演じた寺島進(台詞なし)とかは強烈。それにしても、土屋アンナは高校一年生にはとてもみえないけど、いい感じの田舎臭さを漂わせてるなぁ。あと、久々に野村佑香見た。春野家で見てたTV番組で、ジャングルで獣に育てられた少女が漫才コンビを組むという短いシーンなんだけど。
随所に見られるアニメ的な演出
冒頭のハジメの額から電車が飛び出てくるシーンや、巨大な幸子が自身を見つめるシーン、宇宙全体に広がっていくひまわり。ほのぼのとした雰囲気の中で突如出てくるアニメ的なCG合成がシュールな笑いを含んでうまく組み込まれている。「キルビル」や『Grasshoppa!』で見せたような「いつもの」アニメパートも試写シーンで出てきます。
「庵野さん何やってるんですか」
春野家の母・美子のアニメーター復帰(これストーリー知らないとわかりにくい)を見守る仲間のアニメーターが、実にアニメーターっぽい喋り方をするなぁと思ったけど、よく見たら庵野秀明じゃないですか。しかも、役名見るとアニメ監督になってる。他に岡田義徳とか草なぎ剛とかもアニメ業界の人として出演してた。それっぽい顔なのか。
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劇中歌「山よ」もCDでてるみたいだ
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