山口雄大監督「ババアゾーン(他)」

内容（「DVD NAVIGATOR」データベースより）
『地獄甲子園』の山口雄大監督がヒット漫画を原作に描いたオムニバス。気が小さく欲しいエロ本も買えない男の前に、あやしげなババアが現れ“肝っ玉の大きくなる薬”を渡す。「ババアゾーン」他、5つの短編を収録。14大特典付き、初回3,000個限定BOX。

クソもっこりBOXを購入。
実はこれ今年の4月に渋谷まで足を運んでシネクイントのレイトショーで見たんだ。しかし、大の漫☆画太郎信者である僕は「画太郎」と名前が付いてるだけでするすると触手が頭の後ろから伸びて買ってしまう病気である。
僕は普段よっぽど気に入った作品しかDVDを買わないけど、しかしなんでこのスペシャルＢＯＸといか、特典ディスクというものが付くと値段が倍ぐらいにつり上がってしまうのだろう。しかも正直このDVDの映像特典（80分）はやっつけ的なものを感じざるを得なかった。（ちなみにこの山口雄大監督の前作?の地獄甲子園熱闘 ! スーパートルネードBOX [DVD]の特典はチカラ入ってて好きだった）
肝心の映画本編自体も正直画太郎信者以外にはすすめられないようなデキだ。場内の笑いもずいぶん冷ややかな感じのものだったし、、、
気になったのは漫画でお馴染みの「コピー芸」とゲロ噴射(ＣＧだけど)。映像化するとなんだかコピーはくどいしゲロは安っぽい。これは意外だった、地獄甲子園を見ながら「ループはまだかー」「泰造パンチはまだかー」「スカウター(スピードガン)爆発はまだかー」「教頭のゲロ糞同時噴射はまだかー」と心待ちにしたあげくお預けくらってしょんぼりしたというのに。実際やってみると蛇足中の蛇足でしかなかったなー。
前作地獄甲子園がよかっただけにどうしてもくらべてしまう。一番チカラが入ってた「ハデーヘンドリックス物語」の温水洋一も地獄〜の坂口拓ほどハマってなかったし。「たのしい遠足」でメインのおっかけコギャルズを演じた森三中もキャスティングではどうみてもつる子とパトラが逆だし。根岸季衣のババアが妙に小奇麗で画太郎の描く垂れ乳ババアとはかけはなれてたり。増本庄一郎（担任の生成役）が脚本にまでしゃしゃりでてきてうざかったり。ピエール瀧とか「なにやってんだおまえは」だし。不満な所は色々あります。
まぁいい所もありましたよ。津田寛治、遠藤憲一、それに大人計画の近藤公園とか俳優陣のはっちゃけっぷりは爆笑ものだったし。（津田の前張り一丁でアッハッハのシーンは偶然通りかかった事情も知らない人たちをエキストラとして使ったらしい、すごい恥辱プレイだ）西尾秀隆（X−GUN）、三城晃子（ガッチャのひと）、小宮山雄飛とか前作の地獄〜に出てた人達がまた出てきてうれしかったし。あと音楽、僕は名前すら知らなかったんですけどホモサピという人たちの曲がかっこよかった、アースウィンドアンドファイアー(ながい)のカバーとか。
画太郎作品を愛するあまりにちょっと辛口なレビューでしたね、というか原作自体が糞という話もある（ちょっと同意）。でもこれに懲りず山口監督には第３段、第４段の画太郎作品映像化に挑んで欲しいです。
公式HP
http://babaa.movieweb.jp/